爆走「鍋ライダー」!

あれは、かれこれ15年ほど前のこと。
その時は、職場の飲み会があって、酒好きの私は御多分に漏れず飲んでいた。
あの頃は、警察も今ほど厳しくなく、「少しくらい飲んでも」なんて風潮もあった。
今から思えば、恐ろしい限りである。

さて話は戻るが、その飲み会の解散後、アルバイトの一人が、私の家に泊まると言い出した。
(残念ながら女ではありません。)
当時私はバイクで通っており、当然ヘルメットは一つしかない。
「おみゃあ泊まるのはいいけど、ヘルメット一個しかあらへんがぁ。どうやって家まで行くだ。」
「そんなもんいらんですわ、とにかく家まで連れてってくだされ。」
「ノーヘルはまずいやろ、なんかかぶらな。」
「そんなら、家にある鍋かぶりゃあ。」
「おお!それええわ!!じゃ、鍋持ってこいや!」

そんなこんなで、近くの彼の家まで。そこで彼は、本当に鍋を持ってきた。おまけに、風圧で飛んで行かないようにと、荷物を縛るときに使うナイロンの紐までつけてある。
半分冗談のつもりだったのに、こうなるともう引っ込みがつかない。
彼にヘルメットをかぶせ、私は彼の持ってきた鍋をかぶり、紐をあごの下で蝶々結びをした。
はっきり言って恥ずかしい・・・
でも「それいいわ」と言った手前、後には引けない。
とにかく後は家まで爆走するのみ、私は彼を後ろに乗せて飛ばしに飛ばした。
今思えば、裏道を走ればよかったのだが、その時やはり酔っていたのだろう、いかに早く家に早く帰るかしか考えていなかった。その結果、交通量の多い国道へ・・・・
また、なんでか知らんけど、やたら信号に捉まる。
そのたびに、隣に止まった車のドライバーが私をみる。
また、交差点で止まると、そこにあるコンビニのまえにたむろしていた若者たちがこちらをみている。
走っているうちに、シラフにもどっていったのか
どえりゃあ恥ずかしい・・・
なんとか家までたどり着き、急いで鍋をはずした。

事故もなく家までたどり着いたからこそ、笑い話ですまされる話。
もしまた、鍋をかぶるかと聞かれたら、当然答えは
NOである。

テーマ : ひとりごと - ジャンル : 日記